人はなぜ後悔するのか

人はなぜ後悔するのか株式投資に役立つ心理学a0001_008210

「もし…していたら」「もし…していれば」
こんなふうに”たられば”を考えてしまうことって誰にでもありますよね。

後悔とは、あとになって自分がしてしまったことを、しなければよかったと残念に思うこと。
では、具体的にどんなときに私たちは強く後悔するのでしょうか?

目標まであと少しだったとき

目標を達成できなかったときに、目標までの距離が近ければ近いほど後悔の念は強い。

たとえば、テストの合格点が80点だったとしましょう。

A)79点だった場合
あと1点だったのに…きぃぃぃっ!!!

B)40点だった場合
半分かよ!全然ダメじゃん(笑)

同じ不合格でもA)の人の方が後悔の度合いは強いはずです。

「もうちょっと勉強していたら」「簡単なミスさえしなければ」
たらればの螺旋に苦しむことでしょう。

対してB)の人は惜しくも何ともないわけですから、そこまで後悔の気持ちは強くないはずです。

ギャンブルの胴元なんかは、この辺の心理を巧みについてきます。

いかにも惜しかったという演出をすることで客を熱くさせ、「次こそ勝てそうだ」という希望的観測を引き起こして大金をつぎ込ませるのです。

余計なことをしてしまったとき

失敗した場合、余計なことをした方が後悔の念は強い。

【例】
本業が好調だったのに、不動産投資に手を出して大損してしまった…

「余計なこと」と「必要なこと」の区別は難しいですが。
欲をかいたり調子に乗ってやってしまったことに対しては、後悔の気持ちも強いようです。

ついつい余計なことをやってしまって…
よくありがちな後悔のパターンですね。

全力を尽くさなかったとき

自分の意思に従って全力で行った場合、失敗しても後悔は小さい。

夏のインターハイ2回戦。
相手は優勝候補NO.1の呼び声が高い強豪校。

力の差は歴然。案の定、試合開始わずか数分で点差は開き、下馬評を覆すことはなく圧倒的大差で敗北。
だが終始全力でプレーを行い、最後まで試合を諦めた選手は誰一人としていなかった…

試合後のロッカールーム。
うなだれる選手たちに、監督からの激が飛ぶ。

「君たちは全力を尽くした!!!俺はそのことを誇りに思う…うぅぅぅっ(涙)」

いいですねえ。こういうスポ根、僕は大好きですよ。

ちなみに僕が崇拝しているマンガのキャラクターは、スラムダンクの三井寿です。

「後悔の念が強い分あいつは過去の自分を美化し今の自分を責める傾向がある 」by小暮くん

このサイトでは、しばしば三井寿ネタが使われることを予めご了承ください(笑)

話を戻すと、全力を尽くしたという感情はその分後悔を和らげてくれる、ということです。

ルールに従わなかったとき

ルーチンに従わずに非定型的な決定をした場合、失敗したときの後悔は大きい。

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ルーチンワークは退屈で耐えられないという人もいます。
僕はけっこう平気なんですけどねえ。マニュアル通りに作業を淡々とこなすだけだからむしろラクに感じます。

もともと臨機応変とかアドリブが苦手なんですよ。
だからマニュアルがないと急な対応に困ってしまいます。

僕もとっさの判断で行動することは稀にありますが、まあほとんどの場合は失敗して後悔しますよね…

なので後悔をしないために、決まり事やルールを作ります。
そしたら「ルール通りにやった結果だから仕方ない」って、少しは後悔も和らぎます。

行動が裏目に出たとき

機会損失よりも実際に被った損失の方が大きく感じる。

私はA社の株を保有している。
A社の株を売却してB社の株を購入しようと迷ったが、しなかった。

もしB社に買い替えていたら、A社を保有し続けるよりも100万円儲かっていた。

友人はB社の株を保有していたが、B社の株を売却してA社の株を購入した。

もしB社を保有し続けていたら、A社に買い替えるよりも100万円儲かっていた。

この場合、私と友人ではどちらの方が面白くないと感じているだろう?
友人が毎日愚痴をこぼしているのを見れば明らかだが…

結果は同じ100万円の儲けそこないでも、実際に行動した友人の方が後悔の度合いは強いでしょう。

金額が同じだった場合、機会損失(儲けそこない)よりも実際の損失の方がダメージを大きく感じます。

ちなみに、100万円を儲けた嬉しさと100万円の損失を出した悔しさの度合も同じではありません。

損失は利益の2倍以上の痛みを感じるといわれています。


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