ムカデゲーム|ナッシュ均衡

ムカデゲーム|ナッシュ均衡株式投資に役立つ心理学ムカデゲーム
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これはゲーム理論で登場するムカデゲームを少し変えたものです。(通常は第五段階までゲームは行われる)

ゲームのルールを説明すると、まずプレイヤーAが「終了」か「続行」を選択します。

もし終了を選択すれば、プレイヤーAに報酬が4万円、プレイヤーBに報酬が1万円与えられてゲームは終わります。

合理性と自己利益

しかし続行を選択した場合は、プレイヤーBに順番が変わり、同じように「終了」か「続行」の選択が行われます。

ここでもBが続行を選択すれば、プレイヤーAに報酬が16万円、プレイヤーBに報酬が4万円与えられゲームは終了するのですが…

プレイヤーA、Bがお互い相手の戦略をもとに最適な行動を取った場合。
つまり合理性に基づいて自分の利益だけを追求した場合、このゲームはどこで終了するでしょうか?

プレイヤーA、Bは協力関係を持たない赤の他人で、ゲーム終了後に報酬を分配するなどの打ち合わせはできないものとします。

後ろ向き帰納法

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最初に選択を行うプレイヤーAの立場として考えてみましょう。

プレイヤーAにとって一番望ましいのは、第三段階まで行き16万円の報酬をもらえることです。

しかし第二段階の時点で、プレイヤーBに終了されてしまうと推論できます。
なぜならプレイヤーBは第二段階の時点で終了すれば8万円もらえますが、続行してしまうと報酬が4万円に減ってしまうからです。

第二段階でゲームが終了するとプレイヤーAの報酬は2万円ですが、第一段階で終了させれば4万円もらうことができます。

ですからプレイヤーAは第一段階で終了を選択します。
したがってプレイヤーAが4万円、プレイヤーBが1万円の報酬を受け取りゲームは終了となります。

このようにスタートからではなく、ゴールからスタートに向かっていく推論方法を「後ろ向き帰納法」といいます。

均衡状態

この問題は理屈の上では納得いくかもしれませんが、多くの方がしっくりこないでしょう。

第三段階までいけば4倍の報酬がもらえるのにもかかわらず、第一段階でゲームが終了してしまうからです。

このようにすべてのプレイヤーが相手の戦略をもとに、自己の利益を最大化しようとしたときに起こる均衡状態を「ナッシュの均衡」といいます。

ナッシュの均衡はゲーム理論の基礎となるもので、囚人のジレンマがもっとも有名な例です。

実際にムカデゲームを五段階で実験してみた結果、最後の段階まで続行したプレイヤーはわずか5%だったそうです。


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